上司の顔色を見るのが、もう習慣になってしまった
今日も会議の前に、胃のあたりがじわっと重くなった。
あの人が部屋に入ってきた瞬間、自分の姿勢が縮むのがわかった。
報告書の数字が一つ違うだけで机を叩く。
「なんでこんなこともできないんだ」という声が、ミーティング室に響いた。
そのとき、あなたは何も言えなかった。
帰り道、イヤホンを耳に詰めて音楽を流しても、
頭の中にはあの怒鳴り声がリピートされている。
「なんで萎縮してしまうんだろう」と自分を責めている人に、まず言いたい。
それは、あなたが弱いからじゃない。
あなたが感じているのは「防衛反応の慢性化」だ
怒鳴られ続けた体は、「また何かやらかすかもしれない」という信号を常時受け取る状態になっていく。
それが続くと、怒鳴られていないときでも、
その人の気配だけで体が先に反応するようになる。
声が出にくくなる、頭が真っ白になる、手が震える——これは意思の問題じゃない。
あなたの体が「安全を守るために覚えてしまった癖」なのだ。
問題は、その癖が「仕事中」だけで止まらなくなってきていることだと思う。
他の上司と話すときも声が小さくなる。
同僚に何か頼まれると、断れないどころか謝りながら引き受けてしまう。
「萎縮」が職場の空気に染み込んで、あなたの「普通の状態」になってしまっている。
それに気づいているから、検索してここに来たんじゃないかと思う。
今夜から少しずつ試してみてほしいこと
「克服する」という言葉は、今夜はいったん横に置いてほしい。
怒鳴られた体はすぐには戻らない。でも、少しずつ「縮まない自分」を取り戻すことはできる。
- 1「怒鳴られた場面」を今夜もう一度だけ再生して、セリフを書き換える
頭の中で止まらないリプレイに抵抗するのは消耗する。代わりに、あの場面をノートか紙に書き出して、最後に「でも私は間違っていなかった」と一行だけ足してみてほしい。ドラマの脚本を書き直す感覚で。 - 2「安全な場所」でだけ、普通の声を出す練習をする
家に帰ってから、独り言でいい。「今日も疲れたな」「あの数字、合ってたし」と、普通のトーンで声に出す。萎縮した喉を、安全な場所でほぐしていくイメージで。 - 3その上司以外の人と、1日1回だけ「自分から話す」機会を作る
目的は関係を深めることじゃなくていい。コンビニの店員さんに「袋いりません」と言うだけでもいい。「怒鳴られない場所では、私はちゃんと話せる」という感覚を体に積み重ねていく。 - 4「怒鳴る人」の声量と、内容を切り離してみる
怒鳴り声は「大きい音」だ。大きい音は怖い。でも、大きい音=正しい、ではない。布団の中で「あの人の言ったことは、大きかっただけだ」と一度つぶやいてみてほしい。声量で圧倒された感覚を、少しだけ分解できる。 - 5萎縮した日の夜は「今日も耐えた」と自分に言ってあげる
「また萎縮した」と落ち込む前に、まずその日を過ごした自分を認める。怒鳴られる環境に毎日いることは、それだけで相当なエネルギーを使っている。消耗しているのは当然で、それを続けてきた自分はすごい。 - 6「私はどんなときに萎縮しないか」を今夜書き出してみる
友達と話しているとき、趣味の場面、家族と過ごすとき——萎縮しない場面は必ずある。それを3つ書いて、「この私が本来の私だ」とメモする。萎縮は場所と相手に紐づいている癖であって、あなたの全部じゃない。
「萎縮している自分」はあなたではない
怒鳴られた翌日、鏡を見て「なんで縮こまってるんだろう」と思ったことがあるかもしれない。
でも、あなたが縮んでいるんじゃない。あなたの体があの環境に適応してしまっているだけだ。
本来のあなたは、もっと普通に笑って、普通に話せる人間だ。
それは、今日コンビニで店員さんと一言やり取りしたときの、あのときの自分を思い出せばわかるはずだ。
怒鳴る上司は、あなたの「元の姿」を変えていない。ただ、一時的に蓋をしているだけだ。
克服はゆっくりでいい。今夜は、ひとつだけ試せればそれで十分だ。

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