また今日も、誰かに当たってしまった
仕事から帰ってきて、荷物を置いた瞬間に気づく。
「あ、今日も怒ってたな」と。
同僚のちょっとした一言。
レジが遅かっただけ。
LINEの返信が既読スルーだっただけ。
「こんなことで?」って自分でも思う。でも、止められなかった。
その後の自己嫌悪が、またしんどい。
「怒りっぽくなったのは性格が悪いから」だと、どこかで信じてしまっている。
でも、本当にそうなのかを、今夜いっしょに確認してほしい。
あなたのイライラに名前をつけるとしたら、「コップがもう満杯な状態」だ
イライラが止まらないとき、怒りの正体は「その瞬間の出来事」ではなく、ずっと前から積み上がってきたものであることがほとんどだ。
たとえば、今日の「レジが遅い」にイライラしたとする。
でも本当は——
昨日も職場で無理をした。
先週、誰かに「そのくらい大丈夫でしょ」と言われた。
最近ちゃんと眠れていない。
言いたいことを飲み込む場面が続いている。
これが全部、コップに水として溜まっていた。
そこに「レジが遅い」という一滴が落ちて、あふれた。
あなたが怒りっぽくなったのではない。コップがもう満杯だったのだ。
だとしたら、問題は「怒りをコントロールする方法」じゃなくて、「コップの水をどこかに逃がすこと」になる。
もうひとつ、知っておいてほしいことがある。
睡眠が足りていないとき、人間は普段より何倍も些細なことに強く反応するようにできている。
「最近ずっとイライラしてる」という人の多くが、同時に「なんかよく眠れてない」とも言う。これは偶然じゃない。
ホルモンバランスが揺れやすい時期(月経前、更年期など)も、感情が激しくなりやすい。
これは意志の力でどうにかなる話ではないし、あなたの「人間性」の話でもない。
今夜、布団の中でできることだけ試してみてほしい
「もっとちゃんとしなきゃ」じゃなくていい。
今夜だけ、コップの水を少しだけ減らすことを考えてみてほしい。
- ✓「今日、何に一番傷ついたか」を1行だけ書き出す
感情を整理しようとしなくていい。「○○に言われた一言がずっと頭に残ってる」それだけでいい。言葉にして外に出すだけで、頭の中でぐるぐるしていたものが少し静かになる。 - ✓「怒った自分」を責める前に、「何を我慢し続けていたか」を思い出す
今日の怒りの根っこには、たいてい昨日か先週の「飲み込んだ言葉」がある。あなたが怒りっぽいのではなく、我慢が上手すぎただけかもしれない。 - ✓「怒る必要があったことリスト」を作る
「あの場面、普通に考えたらおかしかった」と思えることを書き出してみる。怒りを消すのではなく、「これは怒っていい怒りだった」と認識するだけで、自己嫌悪の重さが変わる。 - ✓眠れなくてもいいので、照明を落とした部屋で目を閉じる時間を15分だけ作る
「寝なきゃ」というプレッシャーが逆にイライラを作る。眠れなくていい。ただ、明かりを落として目を閉じるだけで、頭の中の音が少し遠くなる。 - ✓明日の自分に「謝罪文」を書くのをやめる
「明日こそ怒らないようにしよう」「あの人に謝らなきゃ」——今夜それをやると、脳がまたフル回転して眠れなくなる。それは明日の自分に任せていい。今夜の仕事は「今夜を終わらせること」だけでいい。 - ✓イライラが2週間以上続いているなら、「疲れ」ではなくサインかもしれないと知っておく
うつ状態の初期や、自律神経の乱れが続いているとき、「なぜか怒りっぽい」という形で出てくることがある。落ち込みより先に怒りが来るケースも多い。心療内科に行くのは「限界になってから」じゃなくていい。
あなたが気づいてほしいのは、「性格」の話じゃないということ
この記事を読んでいるあなたは、きっと「怒った後の自分」がいちばん嫌いだと思う。
でも、怒った後に自己嫌悪になれるということは、あなたがちゃんと「こうありたい自分」を持っているということだ。
ひどい人間は、怒ってもなんとも思わない。
後悔できるということは、それだけ誠実だということでもある。
イライラが止まらないのは、性格の問題ではなく、コップがずっと満杯に近かっただけの話だ。
今夜は、コップから少しだけ水を逃がすことだけを考えてみてほしい。


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